この企画に想うこと - 2

リーダーになれるような人の余ったカケラとは何か? 

これは、普通では得難い大規模開発での経験だったり、かなり初期から学んでいた事によるオブジェクト指向関連の開発プロセスへの深い知見だったり洞察だったり、そういった技術力の高さ、でしょうか。

足りないカケラは… 時間、ですかね。基本的に優秀な人が多いだろうから。あとはSI業界を変えたいとか、業界全体をアジャイル化したい、なんていうのも足りないカケラ、でしょうか。足りないカケラというのは少し変な表現ですね。欲しい、とか渇望しているカケラが適切でしょうか。予算、納期の制約なく理想的なシステムを組みたい、なんていうのも欲しいカケラになるでしょうか。

サブリーダーになれるような人の余ったカケラとは何か?

実装力、ですかね。基本的にフリーランスの人のような実装力重視の人を想定していますから。

足りないカケラは… モデリング力、プロマネ力なんかも足りない、あるいは欲しいカケラですかね。実装に駆け回っているだろうから、時間もおそらく足りないでしょうが、それ以上に、モデリング力、プロマネ力の向上を欲している気がします。こればっかりは実地で経験を積まないと伸びなさそうだから、そういう場を欲っしているのではないかと思っています。

プログラマ、未経験の人の余ったカケラとは何か?

時間、ですかね。他は労働力とか、そこら辺でしょうか?
足りないカケラは… いろいろありそうですねw 全般的な技術力でしょうか。

これらカケラ同士をうまく組み合わすことが今の日本に必要とされることかな、なんて漠然と考えたりしました。

しかし、なにをすべきか、なにをしたらよいか、なにができるのか… 考えれば考えるほど分からなくなっていきました。

自分にできること

話は変わり私事ですが、今年1月半ばにいままでの仕事に一区切りついたので、これからの自分の将来の事を考える機会がありました。いろいろ考えた結果、受託開発を受ける、あるいは仕事を探すより、自分で考えたサービスやプログラムを作ることに時間を使ったほうが良いのではないかと考えるようになり、そういう方向で努力していこうと決めました。

といっても、ビジネスになるかどうかもわかりませんから、期限を一年間に定めその期限内で成果を出せる事を目標に、まずは作りたいプログラムに必要でかつオープンソース化出来やすそうな部分のプログラミングを始めました。

2月中はノリノリでプログラミングをしていたのですが、3/11の震災時の精神的ショックにより完全に止まってしまいました。
発生後から二週間位は、PCでTVアプリ経由でニュースをぼんやり見ながら、震災関連の情報を追うWebサーフィンを繰り返して過ぎ去って行きました。本当に不毛な時間でしたが、とにかく仕事が手につきません。

この国の未来だとか、政治や行政の体質、自分の未来、など考えても答えが出なさそうなことばかりぐるぐる考えてしまい、心が全然落ち着きませんでした。その落ち着かない心を落ち着かせるため、未来のこと、未来のこと、とぐるぐる考えていたのが、この一連の企画やアイデアだったわけです。もっとも、アイデアを考えたとはいえ、それを実行する器量も勇気もない臆病ものなので考えるだけで終わっていましたが…

そんな感じで結局なにも手につかぬまま3月を終えてしまいました。4月に切り替わる前後で「このままではいかん」と思い直し、再度プログラミングを再開したのですが、4/9 のDDDカンファレンスの岩切さんのLTを観て考え込んでしまったわけです。

LTの内容は確かこんな感じだったと記憶しています。

岩切さんが岩手県釜石市出身であること。震災直後、釜石の両親と連絡がついた時「なにか手伝いたいので帰りたい」と話したら「おまえがこっちに来て頑張るより、東京で頑張ってくれたほうが世の中のためになる。東京で頑張りなさい」と諭されたこと。
だから、東京で頑張るため Project ICHIGAN を立ち上げたこと

そんな内容だったと思います。間違いを含んでいるかもしれませんが、大筋でこんなことを語っていました。Ustで見ていたので表情はわかりませんでしたが、声は震えていたのでおそらく泣いていたのだと思います。

そこには、被災者と同じくらいの悲しみや苦しみを抱えながら、親に諭され「傍観者」で居続けなければならない人の苦しみがありました。

  僕とは正反対の姿です。

僕はいろいろアイデアを考えながらも、結局いろいろな言い訳を駆使して「傍観者」で居続けようとする人間なわけですから。

だから、あのLTは心に突き刺さりました。

岩切さんに関しては面識はなく、ああーデブサミにいた人だな、というくらいの認識ですが、とにかく力になれないものかと Project ICHIGAN を調べたら、メンバーを見る限りでは自分のアイデアが役立ちそうな人たちが多かったので、とりあえずアイデアを文章化しようとこのBLOGを始めました。

正直このアイデア、企画が役に立つのかわかりません。でも、もしかしたら誰かに必要とされるカケラなのかもしれない、そんな風に思い込むことで、本来怠惰な自分を発奮させて記事を書きました。うまく合わせることの出来るカケラが見つかると良いのですが…

東日本大震災当時、津波インパクトが凄過ぎて、日本全体が止まってしまったかのような錯覚を覚えました。少なくても僕の時間は止まってしまった。この感覚は、多分僕だけではないような気がします。喪失感がものすごい。個人的にはなにも失ってはいないのに、埋めることが出来なさそうな穴が開いている感じ。

この喪失感を埋めるにはどうしたら良いのか? そんな、考えても答えが出なさそうなことばかり考えてしまう。不毛なことが分かっても頭から離れない。

この足踏みしている状態、止まった状態から進むにはどうしたら良いだろうか、を考えていたら前述の国産みの物語から得た答えらしきものにたどり着きました。

「自分に何ができるか?」と、問うと大して答えられないのが痛いですね。実装とスタッフとして走りまわる位でしょうか ? 実装も凄腕ならよかったんですが、大した腕ではないですからね。そんな中途半端なカケラとはいえ、誰かしらの何かしらの中途半端なカケラを合わせれば、それなりに見れるカケラになるかもしれない。ネットに公開することで、うまい組み合わせが見つかるかもしれない、そんな他力本願な事を考えたりします。

いずれにせよ、誰かに伝えられる形で公開しない限りは、なにも始まりませんからね。

このBLOGはその第一歩です。その割には長文だったり、しょうもないネタが多かったり、はてなにあるまじきアフィBLOGだったり、問題が多いBLOGではありますが、お付き合い頂けるとありがたいです。アフィリエイトを設定したのは、やりたいことの一つにWebサービスを立ち上げる、ということがあるのでそこら辺の調査をしたかったからです。不快かもしれませんがご理解のほどお願いします。

もうちょっと続きます。