復興支援ITボランティア参加レポート

第9回復興支援ITボランティアが、2012/1/19(木) - 2012/1/22(日) 1泊4日(バス車内泊2日) という鬼計画wで実施されましたが、それに参加してきました。この記事はその参加レポートです。この活動をあえて一言で表現すれば

「仮設生活の今、の一端に触れられるボランティア活動」

という感じです。

がれき撤去系のボランティアは、個人宅の場合はともかく通常はひたすら仕事で、現地の人と会話することは稀です。基本的にボランティア活動をする場合、ボランティアセンターに活動申請する必要があり、どんな仕事をするのかは現地についてからではわからないのが現状です。ボランティアニーズは日々変わっているので、運良くコミュニケーションが取れるボランティア活動をすることができることもありますが、はっきり行って運まかせです。

しかし、このITボランティアはボラセンとか社会福祉協議会とかを通さずに、個別に現地とコンタクトして活動地、活動内容を設定していようなので活動内容が明確です。そして、月一回の活動(今回が第9回)をコンスタントにこなしているからか、現地との関係性が結構良好だと感じました。すばらしい。

僕はタイプの違う活動にいくつか参加していますが、この活動が他の活動に比べ良いと思った点。

被災状況もいろいろ、被災者もいろいろ

そんなことをよく言われますが「被災者もいろいろ」ということが肌感覚でわかる、という点です。基本的な活動は仮設住宅に併設されている談話室、集会場等の場所で、仮設住宅住民のPC周りの相談事に乗る、というもの。だから、本質的にPC操作をネタにしたコミュニケーション活動なんです。まさにICT活動。

XBOXとKinnect持ち込んだチームとかは遊んでたりしますw
チョー羨ましかったですw

でもそれでいいと思うんです。つながりが出来るってことが重要で、地道に成果を積み上げることが出来るようになるにはたぶんそこが一番重要な気がします。そこらへんを意識して活動している感じが好感触でした。そもそも、仮設の集会場を借りるってことだけで結構大変。地道にコンタクトとり続けない限り難しいことなので、スタッフの苦労が偲ばれます。ご苦労様です。

集会場はこんな感じ

相談内容は、名刺作りたい、BLOGつくりたい、デジカメデータの保存とか、様々です。基本的に要求スキルは高くないので、仕事でPCを操作しているような人たちならほぼ問題なく対応できます。また、自分が対応できない問題でも5人位のチームで行動するので、適宜仲間に仕事を振れるので安心です。

基本的に相談に来る人は、積極的で前向きな人が多いのでサポートしていて楽しいです。こっちも元気をもらえる感じ、といえばわかりやすいでしょうか。でも、前向きな人ばかりではありません。それは仕方のないこと。自分が同じ状況に陥って前向きになれるとは思えませんしね。

支援側の力も限られているので、まずは前向きな人から支援して輪を広げて行き、周りの人も前向きにしていく流れをつくる、というのが支援する側もされる側も笑顔になれる方法だとずっと考えていました。この活動は、そういう流れを作り出している部分があるので良い活動だと素直に思いました。

そうそう、活動一日目に偶然、国連と第一興商が主催する移動カラオケトラックが仮設にやってくるという出来事に遭遇したので、そのことについて。

ただのカラオケ施設かと思ったら、医者(セラピスト)とセラピー犬がセットで来訪するらしく、引きこもりがちな仮設の人を慰問、相談等させやすくさせるためにカラオケを利用しようとする試みらしい。凄く面白い試みだと思う。詳しくはこちら

移動カラオケトラック室内の写真

最後の活動地? は大船渡復興屋台村で食事。とても楽しい空間でした。

ITボランティア活動は毎月実施なので、2月も予定されています。世間話好きならきっと楽しめるはずなので、興味のある人は参加してみたら良いと思います。

また、被災地全般のことを深く考えたい、学びたい。ということならクリエイティブの可能性春合宿が4月頭頃に予定されているので、そちらをお勧めします。詳細が決まり次第、記事を書く予定です。